胃がんは、日本では3番目に死亡率の高いがんであり、2022年に126,724名が胃がんと診断されています(※1)。初期ステージでは症状が他の一般的な胃関連疾患の症状と似ているため、進行した段階で診断されることがよくあります(※2)。CLDN18.2タンパクは胃がん(食道胃接合部腺がんを含む)の新たなバイオマーカーで、進行がんにおけるCLDN18.2標的治療の効果を予測するのに役立ちます。
「ベンタナ OptiView CLDN18(43-14A)」は、がん組織中に発現するCLDN18タンパクを検出し、その発現率および染色強度を評価する免疫組織化学染色用の検査キットです。「ビロイ」による治療が有益と考えられる治癒切除不能な進行・再発の胃癌患者を同定するためには、コンパニオン診断薬である「ベンタナ OptiView CLDN18(43-14A)」を用いてCLDN18タンパクの発現状況を確認する必要があります。
個別化医療のパイオニアであるロシュ・ダイアグノスティックスは、対象患者の治療アクセス改善に貢献できるよう、本検査の普及に邁進してまいります。
販売名: ベンタナ OptiView CLDN18(43-14A)
使用目的: がん組織中のCLDN18 タンパクの検出
(ゾルベツキシマブ(遺伝子組換え)の胃癌患者への適応を判定するための補助に用いる)
測定原理: 免疫組織化学染色(IHC)法
対象機器: ベンタナベンチマークシリーズの自動免疫染色装置(ULTRA,GX,XT)
※CLDN18タンパクには、CLDN18.1とCLDN18.2の2種類が存在します。本検査では、CLDN18.1とCLDN18.2の両方を検出します。胃組織においてはCLDN18.2が発現します。
今回の承認は、国際共同第III相臨床試験(SPOTLIGHT試験及びGLOW試験)の成績に基づいています。本試験では、CLDN18.2陽性、HER2陰性の局所進行性切除不能又は転移性胃腺がん及び食道胃接合部腺がん患者を対象にゾルベツキシマブと化学療法の併用療法の有効性、安全性等が検討されました。本試験におけるCLDN18.2陽性の判定には、本品が用いられました。CLDN18.2陽性とは、本品による染色において、腫瘍細胞の75%以上で中程度から強度のCLDN18染色を示した場合と定義されます。本試験では、胃腺がんおよび食道胃接合部腺がん患者の約38%が、本品によってCLDN18.2陽性とみなされました。ゾルベツキシマブと化学療法を併用した患者では、病勢進行または死亡が25~31%減少しました(※3、※4)。
Ferlay J, Ervik M, Lam F, Laversanne M, Colombet M, Mery L, Piñeros M, Znaor A, Soerjomataram I, Bray F (2024). Global Cancer Observatory: Cancer Today. Lyon, France: International Agency for Research on Cancer. Available at
American Cancer Society. Signs and symptoms of stomach cancer (01-22-2021). Available at
Astellas press release, Astellas to Present Positive Findings from Phase 3 SPOTLIGHT Trial of Zolbetuximab during 2023 ASCO GI Cancers Symposium.
Astellas press release, Astellas Announces Positive Findings from Phase 3 GLOW Trial of Zolbetuximab during March ASCO Plenary Series.
広報(報道関係者向け)
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