濾胞性リンパ腫の新しい治療に貢献 「コバス® EZH2 変異検出キット」、タズベリク®錠200mgの コンパニオン診断薬として製造販売承認取得

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、EZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫患者を層別する際の診断補助に用いられるEZH2遺伝子変異検出キット「コバス® EZH2 変異検出キット」の製造販売承認を5月13日に取得しました。エーザイ株式会社(以下、エーザイ)のEZH2阻害剤「タズベリク®錠200mg」(一般名:タゼメトスタット臭化水素酸塩、以下タズベリク)のコンパニオン診断薬として用いられます。

「コバス EZH2 変異検出キット」は、がん組織から抽出したゲノムDNA中のEZH2遺伝子変異を検出する体外診断用医薬品です。濾胞性リンパ腫における「タズベリク」適応の判定補助に用いられます。リアルタイムPCR法を測定原理とし、当社の遺伝子解析装置「コバス z 480」を用いて検出を行います。

「タズベリク」はEZH2に対する選択的かつ可逆的な、経口投与の低分子阻害薬です。日本においては、エーザイが開発し、販売予定です。再発又は難治性のEZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫に係る効能効果にて、2021年6月23日に新薬として厚生労働省より製造販売承認を取得しました。

濾胞性リンパ腫は非ホジキンリンパ腫の10%~20%を占める低悪性度B細胞リンパ腫です。濾胞性リンパ腫は一般的に進展が緩徐であり、化学療法の感受性は良好です。しかし、再発を繰り返すことが多いことから依然として治癒が困難な疾患であり、新たな治療戦略が求められてきました。濾胞性リンパ腫のうち、7%~27%がEZH2遺伝子に機能獲得型変異を有すると報告されていることから、国内の濾胞性リンパ腫の患者様のうち、約600~2,400人が当該変異を有していると推定されます。

今回の2製品の承認は、濾胞性リンパ腫の新たな治療戦略に大きく貢献できるものと確信しております。ロシュ・ダイアグノスティックスでは、患者さんの治療アクセス改善のため、一日も早い保険適用へ向けて尽力してまいります。

【製品概要】

製品名: コバス EZH2 変異検出キット

使用目的: がん組織から抽出したゲノムDNA中のEZH2遺伝子変異の検出

(タゼメトスタット臭化水素酸塩の濾胞性リンパ腫患者への適応を判定するための補助に用いる)

測定原理: リアルタイムPCR法

検体種: ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織

適用機種: 遺伝子解析装置 コバス z 480

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