血中のインターロイキン-6を測定する体外診断用医薬品 「エクルーシス試薬 IL-6」保険収載のお知らせ

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長 兼 CEO:小笠原 信)は、救急搬送・集中治療を要する患者の重症度判定の補助を目的とした体外診断用医薬品「エクルーシス試薬 IL-6」が、2021年1月1日付で保険適用されたことをお知らせします。

「エクルーシス試薬 IL-6」は、血清又は血漿中のインターロイキン-6 (IL-6)を測定する体外診断用医薬品です。救急搬送された患者、集中治療を要する患者又は集中治療管理下の患者の重症度判定の補助に用いられます。当社の全自動免疫検査装置を用いて測定し、約18分で結果を表示します。
 

IL-6とは炎症性サイトカインの一種で、感染症、外傷、および自己免疫性疾患などの疾患で上昇します。全身のさまざまな部位における免疫応答を活性化させ、過剰に産生されるとサイトカインストーム(免疫暴走)を生じ、臓器障害を誘発します。救命救急室の患者や集中治療を要する患者の血中IL-6を検査することは、炎症の重症度の把握、および臓器障害の予測に有用です。

【保険収載の内容】

測定項目:          インターロイキン - 6(IL-6)

保険点数:          170点

準用保険点数:   D008 内分泌学的検査 31 副甲状腺ホルモン(PTH)

 

全身性炎症反応症候群と診断した、又は疑われる場合に、重症度判定の補助を目的として使用した場合に、一連の治療につき2回に限り算定できる。なお、検査を実施した年月日を診療報酬明細書に記載すること。また、医学的な必要性から一連の治療につき3回以上算定する場合においては、3回以上の測定を必要とした詳細な理由について診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

 

「エクルーシス試薬 IL-6」は、COVID-19患者の人工呼吸に伴う挿管の必要性を判断することを目的として、2020年5月に米食品医薬品局の緊急使用承認(EUA)を取得しました1)。また、SARS-CoV-2の血中RNAが検出された患者群でIL-6が有意に高値であることも報告されている2)ことから、国内においても、救急・集中治療を要するCOVID-19患者の重症度判定への活用が期待されます。

【マールブルグ病について】

マールブルグ病は感染性の高いウイルス性出血熱で、エボラ出血熱と同じフィロウイルス科のマールブルグウイルスによって起こります。自然界での宿主はオオコウモリと考えられており、洞窟などでオオコウモリの糞などに曝露した場合に感染すると推測されています。感染者の血液や体液等への直接接触等によりヒトの間で感染が拡大します。高熱、強い頭痛、倦怠感が突然発症し、多くの患者は7日以内に重症の出血症状を呈します。致死率は、過去の流行において、ウイルス株や臨床管理の状況により、24%から88%となっています。日本では、危険性が極めて高い感染症として、全数報告対象となる一類感染症に指定されています。

本件のお問い合わせ先

広報(報道関係者向け

参考:

  1. 1)2020年6月4日付けプレスリリース

  2. Chen Xiaohua, et al.; Clin Infect Dis, 2020; Online ahead of print

  3. 本品の対象機器 - 当社の全自動免疫検査装置 コバス proおよびコバス 8000(免疫処理用 e801 モジュール)、コバス 6000(免疫処理用 e601 モジュール)、コバス e 411

ダウンロード

血中のインターロイキン-6 を測定する体外診断用医薬品 「エクルーシス試薬 IL-6」保険収載のお知らせ

さらに詳しく

製品情報サイト関連サイト

本ウェブサイトでは、幅広い利用者を対象とした製品情報を掲載しています。お住まいの国では利用できない製品、もしくは認可を受けていない製品の詳細情報が掲載されている場合もあります。それぞれの居住国における正当な法的手続や規制、登録、慣習法を満たしていない可能性のある情報の閲覧に関しては、当社は一切の責任を負いません。

お問い合わせ世界の拠点linkedinfacebooktwitterinstagramyoutube企業情報診断薬事業採用情報メディアプライバシーポリシー法律上の注意SNS利用規約インターネット上での当社機器取引および購入に関するお断り