ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

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ロシュ・ダイアグノスティックスのプレスリリース

2008年06月12日

バセドウ病の確定診断に有用
初の迅速全自動測定試薬 「エクルーシス試薬 TRAb」の発売

 

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:小川 渉)は、 「エクルーシス試薬 TRAb」が、2008年2月26日付で医薬品の製造販売承認を取得したことを受け、2008年6月16日より、日本で初の迅速全自動によるバセドウ病確定診断試薬として発売いたします。

「エクルーシス試薬 TRAb」は、バセドウ病の診断や病態把握に有用な自己抗体である“TRAb (TSH Receptor Antibody=抗TSH受容体抗体)”を簡便かつ迅速に測定できる試薬です。従来、TRAbはRIA法(Radio Immuno Assay:放射性同位元素標識免疫測定法)あるいはELISA法 (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay:酵素免疫測定法)で測定されていましたが、測定に3 ~ 4時間かかり、医療現場で求められている診療前検査には対応できていませんでした。これに対し、「エクルーシス試薬 TRAb」は、ECLIA法(ElectroChemiLuminescence Immuno Assay:電気化学発光免疫測定法)により、TRAbを30分弱という短時間で全自動測定し、診療前検査の実現に貢献します。

本製品の発売により、当社がすでに展開している甲状腺関連ホルモンならびに甲状腺関連自己抗体の甲状腺疾患診断主要項目のラインナップが強化され、甲状腺専門病院、大学病院、診療所での用途の幅がさらに広がります。

なお、「エクルーシス試薬 TRAb」は、当社が既に発売している分析機のcobas 6000、cobas e411、MODULAR ANALYTICS、およびECLusys2010を用いて測定をおこなうことができます。

【エクルーシス試薬 TRAbの特長】

  • 抗TSHレセプターヒトモノクローナル抗体を使用した第3世代TRAb測定法であり、より高感度にTRAbを測定できます。
  • 反応時間27分の短時間全自動測定法です。
  • 標識TSHを用いない測定法のため、抗TSH自己抗体の影響を受けません。
  • 一次標準物質としてNIBSC 90/672を使用し、TSHレセプター抗体を国際単位濃度(IU/L)で表示します。

【TRAbについて】
TRAbは甲状腺の濾胞細胞膜にあるTSHレセプターに対する抗体のことで、TSH Receptor Antibodyの頭文字をとって、TRAbと呼ばれています。TRAbは、甲状腺細胞膜上にあるTSHレセプターに結合し、TSHと同様に細胞内のcAMPを増加させ、甲状腺ホルモンの合成を促進しますが、ネガティブフィードバックによるコントロールを受けないことから、バセドウ病の原因と考えられています。そのため、TRAbの測定はバセドウ病の鑑別診断および治療経過観察に有用であると言われています。

【希望販売価格】(税込み価格)
100テスト用 130,000円

【保険点数】
250点

【用語説明】

TSH: 甲状腺刺激ホルモン
標識TSH: 第3世代以前の、第1世代、第2世代TRAb測定法において、アイソトー プや酵素とTSHを結合させて使ったもの。
第1世代TRAb測定法: 液相法と呼ばれる方法で、TSHレセプターとTRAbの反応物を溶液中に沈殿させて測定する。
第2世代TRAb測定法: 固相法と呼ばれる方法で、TSHレセプターを試験管壁に固定化し、反応生成物を試験管壁に捕捉、不要なものを洗い除くことで感度向上を図る。
第3世代TRAb測定法: 第2世代同様、固相法であるが、抗TSHレセプターヒトモノクローナル抗体を利用することにより、更に感度、特異性の向上が期待できる。
自己抗体: 自分の体や組織を異物のように認識して体内で産生され、自分の体を攻撃する抗体。
cAMP: サイクリックAMP。環状アデノシンーリン酸のこと。グルカゴンやアドレナリンといったホルモン伝達の際にメッセンジャーとして働く。
ネガティブフィードバック: ホルモン分泌の調整機能を指す。通常、視床下部―下垂体―甲状腺の順で、上位の組織から刺激を受け甲状腺ホルモンが分泌されるが、甲状腺ホルモンは、視床下部や下垂体のTSH分泌を抑制する働きを有する。下位の分泌機関のホルモンが上位分泌機関のホルモン分泌を抑制し、ホルモン濃度を一定に保つ働きを言う。

以上

本件のお問い合わせ先

広報・CSRグループ

電話03-5443-7040

FAX03-5443-7113

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